パスツールとワクチン
1885年パスツールは狂犬病のワクチンを作っています。ワクチンは毒性が弱くて 予防になり得るものです。
狂犬病のワクチンを人に接種してその効果を人々が知ると、ワクチン接種のため研究所に人が押し寄せ、研究どころでなくなった。めんどくさいことになったので、ワクチン接種のために別院ができた。それがパスツール研究所である。狂犬病は一度発症すると100%の致死率で、15才以下が40%を占める。
パスツールは病原体の培養を通じて、これを弱毒化すれば、その接種により免疫が得られると理論的裏付けを行った。そして、その応用の道を開いた。弱毒化した微生物を摂取することで免疫を獲得することができるってことです。
1885年弱毒化狂犬病ワクチンが作られた。これは狂犬病を発症したウサギの脊髄を摘出し、石炭酸に浸して弱毒化したものです(のちに狂犬病はウィルスによって起こり、そのウィルスを不活化することが証明された)。そして、それは狂犬病のワクチンであるだけではなく、狂犬病発症早期なら発病の防止が可能であることも発見している。「初めて人に使うとき、僕はためらいから、手が震えるであろう」と言っていた。
天然痘のワクチンを試したジェンナーの実験は人体実験。ワクチンは弱毒化してほぼほぼ大丈夫と思うけれど、狂犬病のタネを人に使うことは殺人行為であることをパスツールは自覚してることを示してる。でもでもでも、致死率100%の狂犬病を、狂犬病から人の命を救うワクチンの開発は必要だ。
子供の時に読んだ偉人集ネタ。確かこんな感じ。
「先生!子供が狂犬に噛まれた」・・・大人に担ぎ込まれる子供。「先生、なんとかしてください。」懇願する大人。ぐったりしている子供にパスツールがワクチンを打つ。その手は震えている。。数日後、「ありがとうございます。子供、生きています。先生のおかげです。」。。確かこんな漫画。
それからが大変。研究所がワクチンを求めて連日 長蛇の列になった。
偉い人は死後の墓も引っ越しさせられる。パスツール研究所に引っ越ししている。パスツール研究所がナチスに占領された。墓暴きをしようとしたドイツ人に鍵を渡すことを拒み研究所の守衛は自死した。守衛さんは狂犬病ワクチンを打った3番目の子供だった。親から「あんたが生きてるのはパスツールさんのワクチンを打ったからよ」と言い聞かされてたんや思う。・・命の恩人をナチに!!!!・・・鍵は俺が隠した。鍵のありか?俺以外は知らん・・この年、65才まで生きれたら、もう充分だ。
パスツールはすごく尊敬された人です。
パスツールがすごすぎて、前にすすまない(ウィルスの分離)
ウィルスの内容を理解するのに、微生物とウィルスの違いの理解が必要となる。微生物の存在を説明したのがパスツールで、その考えを元にして様々な微生物が単離された。技術の改良版で良い成績をあげたコッホ。そして微生物の中からウィルスを分けることができた実験(タバコモザイク病)につながる。その流れに行こうとしているのだが、、、パスツールがすごくてなかなかタバコモザイクウィルスまで行きつかない。
タバコモザイク病はタバコモザイクウィルスによる植物の感染症です。タバコの葉に黒い斑点がでる作物被害で農家が困っていた。タバコが儲かるので植えるが、その葉っぱが商品価値のない状態になってしまうのだ。
1883年にアドルフ・エドゥアルト・マイヤーが黄変したタバコの葉をすりつぶして正(タバコの葉の抽出液)常な葉に塗ると、正常なタバコの葉っぱに黒い斑点ができることを証明した。黄変を引き起こす微生物があることを証明した。
1892年デミトリー・イバノスキーがマイヤーの抽出液を濾過して微生物以外の抽出液を正常なタバコの葉っぱに塗った。すると正常な葉っぱに変化が見られた。つまり、さらに小さい微生物の存在が感染症を起こすことがわかった。
ここで濾過してとあるのがポイントです。濾過器はパスツール研究所が絡んでいるのです。パスツール研究所が開発したセラミック性の微生物を通さない濾過器(バクテリア・フィルター)で抽出液をこすのです。このセラミックは0.1〜0.5ミクロンの穴があいていて微生物が通過できない、優れもなのです。
濾過してできた液体の中には何があるかの考察はまだまだ先ですが、大きさで分けられた物質が電子顕微鏡で確認されてウィルスの存在が証明されます。電子顕微鏡の観察は半世紀以上あとの1935年。ウェンデル・スタンリーの実験を待つ必要があります。
観察されたことが一体どんな意味を持つのか?それは違和感でもって観察を、疑問に変えて答えを出す必要があるのです。なので、タイムラグは仕方がないのです。
思い出しました。論文に証明した事を書きます。できなかった事も書きます。そして何かの技術革命が起きたとき、その時代の人にバトンを渡すのです。
初めてのワクチン。。死か?手のぶつぶつか?
ワクチンの話で理解に苦しむ内容が出てくる。
牛飼は天然痘にかからない。手がぶつぶつだ。
1798年『牛痘の原因と効果についての研究』 エドワード・ジェンナー(イギリス)
乳搾りで手に牛痘の痕を持つ女性は天然痘にかからない事が知られていた。エドワード・ジェンナーが子供の腕に牛痘の膿(発疹内容物)を植え、数ヶ月後に天然痘の膿を接種して天然痘にかからないことを試した。1800年以降 種痘がヨーロッパで広まる。
牛痘を接種した人間は天然痘にかからないのは有名だった。天然痘は何度か流行し、感染率致死率が高い(感染しやすくてほとんどが死ね)ので「手がぶつぶつでも仕方ない」と書いてあるのを読んだ記憶がある。確かに死ぬより良い。
でも、子供に接種して 天然痘を植え付けた。。人体実験だよね?
ちょっと横道にそれます。野口英世。千円札に肖像画がのってる男性です。野口氏が梅毒の研究の際、人体実験で裁判になりかけたのが1912年(明治45年・大正元年)。人で試すのは問題だよねと声が出たってことです。人体実験は長い間放置されています。たった百年ちょっと前の話です。残念でひどい話ではあるけれど、1800年より前の話では仕方なかったのかなぁ。。
毒性が弱くて 予防になり得る。
予防になるために、どうやって毒性を下げたら良いか?それを考えたら良いのです。これがワクチンの一番大事な考えのようです。
そして国立感染症研究所からの引用です。内容は以下の通りです。
天然痘は紀元前より、伝染力が非常に強く死に至る疫病として人々から恐れられていた。また治癒した場合でも顔面に醜い痕が残るため忌み嫌われていた。天然痘の接種により1980年5月に天然痘の世界根絶宣言し、現在は天然痘の発生は確認されていない。
パスツールのすごいところ・そしてコッホの偉業
偉人伝の漫画はほぼ読んでいたが、さっぱり頭に入っていなかった私。単なる暇つぶしだから仕方なし。何がすごいのかがわからなかったけれど、今、パスツールさんブームです。パスツールの凄いところは 桜田門外の変・日本がちょんまげ時代(1861)に今の微生物実験の基礎を作ったことです。「道具のための道具」「微生物実験の証明のための証明」
このちょんまげの頃の考えで 今も実験が行われているのです。
実験方法として その後 ドイツ人のロベルト・コッホに寒天培地で溝をあけられますが、それでもすごい。
液体培地のパスツールと固体培地のコッホ。この違いは育てた菌の分離が簡単か否かです。残念ながら、液体の中の菌を分けるのに試験管だと。試験管をぐるんぐる回して微生物が底に溜まったものを回収する。その沈殿物を顕微鏡でのぞく。これと思っても、液体だから欲しくない微生物と分けるのが難しい。一方、寒天(を使った固体)培地だと目で見た感じで分けられる。寒天培地に菌をなすりつけます。何日か育てるとボコっとした線ができる。そこの端っこをチョンと取って、新しい寒天培地にスルーと線を描く。これを繰り返して顕微鏡で覗くと微生物の単離ができるのです。全部適当に目視で。。これ超ラク。
工夫して改良したコッホ。コッホは病原体の菌を特定してワクチンを作るのです。
炭素菌(1876)・結核菌(1882)・コレラ菌(1883)・結核菌ワクチン、ツベルクリン(1890)・ノーベル生理学・医学賞(1905)
ちなみに1876年は明治9年日本では廃刀令・秩禄処分と武士文化が滅多斬りされた年です。札幌農学校開校でクラーク教頭先生が「ボーイズ・ビー・アンビシャス」の演説をしています。
イチゴの生クリーム和え
- 材料
- 苺(1パック以上・お好みで)
- 生クリーム200cc(1パック)
- 砂糖 大さじ1
イチゴの生クリーム和え、子供たちの完食具合はすごいです。今回、ゴロっと丸ごとでしたが、半分に切ったイチゴの方がクリームもピンクになって綺麗です。練乳かけイチゴよりもイチゴが酸っぱくなりません。 「これ、料理?」さあ? たぶん。。とても美味しいから いいんです。
パスタ5人前、ザルを使わない不思議な作り方
- カルボナーラの材料(5人分)
- パスタ500g
- 塩 10g程
- マギーブイヨン 2個
- 生クリーム 200cc
- 卵 3個
これは パスタの茹で時間を鍋とフライパンで加熱します。普通はパスタを湯切りしてフライパンで味を絡ませますが、これは茹で時間の途中でパスタをフライパンに入れて炒めます。茹でている途中になりますので、必ず茹で汁もパスタが浸かる程度入れてください。
NHKの サラ飯で鍋一つで作るパスタが紹介されていました。パスタの重さの倍のお湯を使ってつくるとか、、確か1人前だったような。ウチは5人分、相撲部屋状態なので、フライパンも使います。茹で汁は飲めるし、茹で汁にブイヨンを入れているのでしっかり麺に味が入ります。何より、苦手な湯切り不要。ぞろぞろゾロゾロを鍋からパスタを入れて仕舞えばいいのです。
低温殺菌牛乳(パスチャライゼーション)
美味しい牛乳でお値段が高いものは低温殺菌法による云々カンヌン、、ぱすち??読めん。低温殺菌牛乳ね。。ぱすちや。。。舌噛む。読めない。。あきらめた。
パスツールの調べ物をしてたら 低温殺菌牛乳の殺菌方法のパスチャライゼーションはパスツールさんが由来。PasuteurのPasuteurizationの英語読みでパスツール滅菌法って意味だね。これは。なじみがないから読みにくい。でも意味がわかったから覚えれる。
そして思う。パスツール、、すごい人だ。
人は道具のために道具を作る動物。。。的なことを小学校の課題で読まされた。パスツールは腐敗の原因を調べるのに道具と環境を整えた人です。ちなみにパスツールはフランス人です。フランスって美味しいワインとご飯。観光で綺麗な街パリの美術館で芸術家を大事にする国ってイメージ。で、科学者?なぜすごい科学者がいるのか疑問。よく考えたらキューリー夫人もそうだし。ゴーンさんもフランスな工科大学出身という肩書を考えると技術者を育てる気風はしっかりあるのかも、、。
牛乳は美味しくて栄養がたっぷり。ちゃんと微生物を殺しておかないとすぐ腐る。腐った牛乳を飲むと死んじゃいます。殺菌技術は大事。
牛乳を沸騰させると白い膜ができます。牛乳を高い温度で熱を加えると美味しくなくなります。微生物の菌を殺すのに薬品は使いたくないね。下手すれば毒になります。熱を加えると微生物を殺せます。じゃあ熱を加えよう。どれくらいの温度で雑菌を殺せばいいの?できるだけ低い温度で殺したい。そこから実験で出した温度とその時間は63度で30分です。
牛乳を殺菌温度を高くすると殺菌時間が短くなります。温度が高い方が作るのが楽なのでたくさん売られているのはお値段も安い方です。低温殺菌牛乳は熱加える時間が長くて作るのが大変だからお値段がちょっとね。
ワインの腐敗の原因を突きとめたパスツールさんの実験方法がもとで、食べ物の殺菌方法がみつけられていった。研究している人たちは腐らすところまで観察していたはず。牛乳。。牛乳の腐った匂いは雑巾の匂い。。あら大変。